おばーちゃんにに教わったこと
私がまだ高校生のころおばーちゃんは89歳 山
家育ちであったが豪農の出で座敷には槍が飾っ
てあり、先祖が大塩平八郎の変に参加したとの
こと 子供のころ寺小屋に通ったとのことで読み
書きソロバンは達者であった。ツクシの袴取りを
離れの戸口にムシロをひいて昔話をしてくれた。
川を汚すといけないことを空に向かってツバをはく
ようなもの、必ず報いはかえってくるとよくいって
いた。このごろ特にこのことが身に染みて分か
る。それぞれの人々が住んでいる環境が お互い
の気遣いによって守られることを水道のない時代
に生きる鉄則のようなものであったろう。
現在水道のある結構な時代に住んでいる我々が
見落としている一番大切な事を教えているように思う。
ここ篠山でも15年ほどで川は運河と化し魚の住み着く
深みはつぎつぎと埋められた。川を削らせず一気に下流
に流すと言う一元的な価値観で工事がおしすすめられる。
川は水量が一定でなく、夏場になると藻類よりも、藍藻類
が岩にへばり付き放流したアユさえ食べる藻類がなく 成長
せず放流した時の大きさで落鮎の時期を向かえる。
川は上流から汚れカワウの飛来も加わって、この15年
ほどで篠山川の魚類の個体数は減ったようだ。
この時代になって祖母の教えが身に染みる.
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